先日、気になるニュースを見かけました。Amazonが米国郵便公社(USPS)との間で新たな配送取引をまとめたんです。昨年末に「USPS経由の荷物を3分の2減らす」と脅していたのに比べれば、実際の削減幅は20%にとどまりました。でも、この数字の裏にはEC業界全体の大きな構造変化が隠れていると思います。

AmazonにとってUSPSとは何だったか

AmazonはUSPS最大の顧客で、USPS全体の荷物量の15%、年間約60億ドルを占めていました。特に地方部やラストワンマイルの配送でUSPSに大きく依存していたんですよね。それを急に3分の2も減らすと言い出したのは、交渉のカードとして使った側面が強い。実際、USPSが競合他社に入札させたものの、Amazonのボリュームを代替できる相手が見つからず、結局話し合いのテーブルに戻ってきたという経緯があります。

20%削減でも影響は大きい

妥協したとはいえ、20%の削減はUSPSに10億ドル以上の収益減をもたらす見込みです。そしてAmazonはその分を自社配送網でカバーしていく方針。ここ数年でAmazonは配送センター、独自の配送トラック、さらには航空貨物まで自前で整備してきています。これは単なるコスト削減ではなく、配送という「顧客体験の最後の1マイル」を自社コントロール下に置く戦略なんですよね。

日本のEC事業者にとっての示唆

日本でもAmazonは自社配送を拡大していますし、他のECプラットフォームも配送網の多様化に動いています。楽天は佐川急便との関係を深めましたし、Yahoo!ショッピングもPayPayモールを通じて配送の最適化を図っています。

私が思うに、この流れは中小EC事業者にも無関係じゃありません。配送手段の選択肢が増えることは、コスト面でもリスク分散の面でもプラスです。でも同時に、「どの配送手段を選ぶか」が顧客満足度に直結する時代になっている。到着日時の正確さ、荷物の取り扱い、返品時の対応 — これらすべてがレビューやリピート率に影響します。

配送インフラは目立たないけど、ECビジネスの土台です。Amazonが巨額を投じて自前化を進めている事実は、その重要性の裏返しだと思います。私たちは身の丈に合った配送戦略を常に見直していく必要がありますよね。

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